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9月のFOMC(米公開市場委員会)でFRB(米連邦準備制度理事会)は0.25%の利上げを決めたが、市場を驚かせたのはその先の金利見通しだった。インフレが沈静化しても高金利を長く維持する「Higher and Longer」の姿勢が鮮明となり、米実質金利は上昇した。日本銀行も利上げを進める中、なぜドル円は158円台まで円安が進んだのか。今後の転換点を探る。(SMBC日興証券チーフ為替・外債ストラテジスト 野地 慎)
FOMCは追加利上げを示唆
米国債利回りが上昇
9月15、16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、大方の市場参加者の予想通り、0.25%の利上げが決定され、政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利の誘導目標は3.75~4.00%となった。
注目されたのはDot Plots(FOMCメンバーによるフェデラルファンド金利予測分布図)であったが、今回の利上げでの「打ち止め」を示唆したメンバーが2人にとどまり、つまり、残り16人が追加利上げを示唆する結果となった。
多くのメンバーが年内追加利上げを示唆したのは市場参加者においては想定外だったもようであり、このFOMCを境に米国債利回りの上昇が続く格好となっている。
ただ、SEP(Summary of Economic Projections、経済見通し概要)におけるメンバーの物価見通しに鑑みれば、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視する物価指標であるPCEデフレーターは27年にCentral Tendency(中心的傾向)において、2.2~2.5%となることが示されている。
これまでのところ、米国では賃金の伸びが鈍化しており、それによってサービス物価の伸びも安定しているが、27年になれば、原油価格のベース効果(前年比でプラスマイナスゼロ程度まで伸びが収縮する効果)も加わり、インフレが沈静化に向かうとFOMCメンバーは考えているもようだ。
言い換えれば、物価が高いのは今年だけ(厳密に言えば、イラン戦争が始まった2月末からの1年間だけ)となる公算が大きく、PCE(個人消費支出)デフレーターの伸びは目標の2%に近づくはずである。
一方、FOMCメンバーのFF金利見通しはどうなっているのか。次ページでは、その内容を検証しながらドル円相場の先行きを予測する。







