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2027年4月、傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険が合併し、新たな一歩を踏み出すMS&ADインシュアランス グループ ホールディングス。カルテル問題を契機に政策株を全て売却していく中、売却が終わった後も利益を稼ぎ続けられるのか、投資家の視線は厳しい。長期連載『経営の中枢 CFOに聞く!』の本稿では、25年4月にCFO(最高財務責任者)に就任した工藤成生氏に、利益1兆円への道筋や資本政策、そして合併準備の進捗について話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 藤田章夫/ダイヤモンド編集部 高野 豪)
CFOでありながら「CSOに近い」
業務の3割を占める投資家との対話
――2025年4月にCFO(最高財務責任者)に就任されましたが、27年4月に傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険の合併を控えた今、どのような役割を担っているのですか。
肩書はCFOですが企画を担う立場ですし、今年4月には総合企画部からファイナンス部門を切り出しましたので、どちらかといえばCSO(最高戦略責任者)の役割に近いと思っています。昨年、CFOだと言われた際には少し驚きましたが、合併が決まりそうなタイミングでしたので、業務の8~9割が合併関連になると思っていました。実際、1年目は合併対応がそれなりに多かったですね。ただ、2年目に入ってからは2~3割程度になっています。
――現在はどのような業務が多いのですか。
大きく二つあります。一つは投資家対応で、もう一つは今年4月に立ち上げた生保事業企画部。それぞれ3割ずつといったところです。ほかには、合併後のグループブランド戦略を担うグループコミュニケーション部も見ています。中でも、投資家対応のウエートがかなり高いですね。
――投資家やアナリストから、厳しく問われるのはどのような点でしょうか。
企業向け保険の保険料を大手各社で事前に調整していたカルテル問題を契機に、損害保険大手各社は全ての政策株売却を余儀なくされ、その売却益が利益を押し上げている。だが、売却が終わった後も稼ぎ続けられるのか。次ページでは、工藤CFOに利益1兆円への道筋と、利益とROE、ESRのバランスに頭を悩ませる胸の内を明かしてもらった。







