踏み込んだ途端、感動がしぼむ
アクセルペダルを踏み込んだ途端に、このほっこりとした感動がシオシオとしぼんでしまう。ハッキリ言って遅いのだ。
新型CX-5に搭載されるのは、2.5リッター直列4気筒自然吸気ガソリンエンジンに、マイルドハイブリッドを組み合わせた「e-SKYACTIV G 2.5」。最高出力178ps、最大トルク237N・mというスペックである。先代の2.2リッターディーゼルは200ps、450N・m。最大トルクは約1.9倍の差である。無論、ディーゼルとガソリンではトルク特性も違えば、使用する回転域も違う。最大トルクの数字だけを並べて優劣を論じるつもりはない。
だが現実にアクセルを踏み込んでみると、数字以上に先代との大きな隔たりを感じてしまう。とにかく力がない。アクセルを深く踏み込んでも、イメージ通りに速度が伸びていかない。エンジン回転数と車速の上がり方が、どうにも感覚的に噛み合わない。エンジン音ばかりが先行して、肝心の加速がついてこないのだ。
「あれ、これってCVTだっけ?」と思わず独りごちたほどである。組み合わされるのは6速トルクコンバーター式ATであるのに、このラバー感はどうしたことか。
せっかく素晴らしいシャシーとサスペンションを手に入れたのに、このパワートレインはいかにも惜しい。惜しすぎる。
今買うべきか、答えは「熟考を」
今この新型CX-5を買うべきなのか。不肖フェルの答えは「熟考を」である。
マツダは2027年中に新開発の2.5リッターガソリンエンジン「SKYACTIV-Z」と、独自開発のハイブリッドシステムを組み合わせた新しいパワートレインを投入すると発表している。現在のマイルドハイブリッドとは異なり、駆動用モーターがエンジンを本格的にアシストするシステムだ。
ただし、現時点では出力やトルクなどの詳細は公表されていない。もちろん私も乗っていない。だから「これで絶対に満足できます」と無責任に保証することはできない。それでも今回の試乗で感じた不満を解消してくれる可能性は十分にある。少なくとも現行型を慌てて購入するより、新しいパワートレインの登場を待ってから判断する方が賢明だと思う。







