資産が残っていない人に多い「ある共通点」

 私が何百人もの相続を見てきた中で、亡くなったときに資産がほとんど残っていない人には、「持ち家がない」というケースが非常に多いと感じています。

 もちろん、これは「賃貸住宅に住むと貧乏になる」という話ではありませんし、持ち家と賃貸のどちらが経済的に有利なのかという議論でもありません。むしろ私が面白いと思うのは、「なぜ家を買った人には、結果として資産が残りやすいのか」ということなのです。

 ここを考えていくと、「住宅ローン」というものの意外な一面が見えてきます。一般的には住宅ローンは「借金」です。一昔前、都内に5000万円の家を買うために4000万円借りれば、当然4000万円の借金を背負うことになります(今はこの倍のお金が必要かもしれませんが)。

 ところが30年、35年という時間軸で考えると、住宅ローンにはもう一つの顔があります。私はこれを「超長期の緊縮財政装置」、結果として「超長期の強制貯蓄」に変換されるものではないかと考えています。