今回、筆者は単独でサンフランシスコのUBER本社を訪れ、同社事業の現状について取材した。同社広報部の許可を得て、社内での撮影も行なった。

 筆者としては、三十数年前から数多く訪れているサンフランシスコ。だが、今回UBERという新ビジネスの観点から改めてこの地を眺めてみて、「UBERの急成長に相対する、都市構造の改革の必要性」を強く感じた。

 では、話の舞台をサンフランシスコに移そう。

ここもシリコンバレーの一部
サンフランシスコ「City」を好むスタートアップたち

 シリコンバレーの代名詞であるサンフランシスコ湾の南西部の地域。

「グーグル」はマウンテンビュー、「ヤフー」はサニーベール、「スタンフォード大学」はパロアルト、そして「アップル」はクパチーノに本拠を構えている。

 そうした地域からフリーウエイ101号線を30kmほど北上。右手にSFO(サンフランシスコ国際空港)が見えるあたりから、上空の雰囲気が変わってくる。カリフォルニアの透き通った青空ではなく、山間部のように雲の動きが激しくなる。

 ほどなくして、101号線は高架線から一般道に替わると、地元では「City」と呼ばれるサンフランシスコ市街地である。

 ここは太平洋と内陸との中間地域で、まるで「島」のような地形。日本でも知られているように、急勾配の坂道がトレードマークだ。霧がかかるなど、1日のなかで気温の変化が大きく、真夏でもセーターを来ている人がいる。

 街中には、アメリカが輝いていた50年代を思い起こさせるような古めかしい路面電車の姿。その軌道と同じ車線を、これまた古めかしいトロリーバス。運転者が、道路の上側に張られた架線に手動で接続すると、バチバチバチッと火花が飛ぶ。さらには先進的なハイブリッドバスが混走する。こうした新旧の旅客移動体の上部に「Zero Emission Vehicle」と記載されている。

 市庁舎の目の前には、充電スタンド。GMシボレー「VOLT」、ホンダ「フィットEV」、トヨタ「プリウス」等がズラリと並ぶ。各車両のドアにはカーシェアリング企業の「Zipcar」のロゴが見える。