「仕事と私、どっちが大事なの?」
仕事に邁進している人であればあるほど、こんなふうに彼女や奥さんに問い詰めれられた経験は1度や2度ではないだろう。
たいていの男は「どっちも大事に決まってるじゃないか」と答えて失敗するが、それは相手の心を読むことができていない「典型的なダメ回答」でしかないからだ。
相手が求めているのは、質問に対する「答え」ではなく、自分の感情に対する「理解」。相手の心を読み、感情を理解できれば、相手がどう答えてもらいたいのかが見えてくる。
「感情」は「理性」ではコントロールできない
ホストの世界に限らず、“感情”が恋人関係や夫婦関係、人間関係の構築に重要なカギを握っていることに変わりはありません。
「仕事と私、どっちが大事なの?」
こんなふうに彼女や奥さんからと問い詰められたとしたら、みなさんは何と答えますか? これは実際に私がセミナーなどで男性の参加者によくする質問です。
たいていの男性は、「どっちも大事に決まってるじゃないか。ただ、仕事は生活のために不可欠だろう。だから、仕事を頑張るのはお前のためなんだ」といった具合に答えます。
しかし残念ながら、これは相手の心を読んでいない典型的なダメ回答例です。
よく考えてみてください。女性は本当に「仕事」と「私」に優先順位をつけてもらうことを望んで、あなたに質問を投げかけたのでしょうか?
どんな女性でも、頭では「仕事と自分を同じ次元で比べるのはおかしなことだ」とわかっているはずです。でも、「ほったらかしにされて寂しい」という感情に突き動かされ、ついケンカを吹っかけてしまうのです。
それなのに、世の中の男性の多くは、女性の言葉を鵜呑みにしてしまいます。尋ねられたとおりに優先順位をつけようとしてありのまま答えて、余計に相手の怒りを増幅させてしまうのです。