新しいことに取り組む組織文化

中野 先ほども言いましたが、編集も営業も新しいものを嫌がらない文化ってすごくいいですよね。むしろ喜んで柱として建てようとする。

市川 新しいことを面白がるこの文化って何なんですかね(笑)。新ジャンルの開拓や新人著者の発掘だけでなく、電子書籍アプリも出版業界のなかで最初に積極的に取り組んだし、この書籍オンラインのようなプロモーションサイトに力を入れたのもすごく早かった。編集者のフリーエージェント的なワークスタイルもいち早く、部分的にですが取り入れています。

横田 会社として出版文化的なことばかり言っていると、新しいことや経済合理性に沿った行動ができないことがあると思うんです。でも、ダイヤモンド社は「出版をビジネスとして成功させるんだ」という姿勢がより強くある。もちろんブランドをしっかり守るという制約はあります。でもそれも長期的な経済合理性に則っていて、コンテンツを売るためには基本的になんでも積極的に取り組める。そこはすごく納得感があるし居心地がいいです。

市川 そうですね、納得感ってすごく大きいのかな。普通の会社だと納得できないことって結構あるのかもしれません。

横田 だから、本当に読者ベース、本ベースで考えられるという意味で、うちはやりやすいです。

求める人材像

市川 じゃあ、最後にどんな人に来て欲しいかそれぞれ聞かせてください。

三浦 フットワークの軽い人がいいですね。いい意味でミーハーだったり。それでどんどん本をつくるような人がきてくれたら編集部的にも刺激になるんじゃないかと。点数ノルマがないところがいいと言っておいて何ですけど(笑)。

横田 人材の多様性ということで言うと、ガンガンつくる若手がいてもいいですよね。「年間12点くらいずーっと出し続けるんだ、それが自分のやり方なんだ」と。それはそれですごいキャラ立ちですよ。あと、うちの売上目標の仕組みだと、必ずしもベストセラーを狙わなくても良書をつくってロングでコツコツ売って目標に達することも十分可能です。なので、ベストセラータイプじゃない人も来てほしいし、そういう本もうちの営業ならしっかり売ってくれます。