近年、企業による社員待遇の向上が続いている。人手不足や物価の上昇など背景は複数考えられるが、なにより、企業が成長するためには年収アップで人を引き付ける必要がある。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、最新のデータを反映した3年後の年収を大胆予想。特集『【最新版】3年後の予測年収1355社ランキング!全30業種で「勝ち組」はどこだ?』の#10では、食品業界の予測年収を独自に推計し、全50社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
「1000万円越え」の4社から
3年後には2社が減収で脱落に
食品業界は平均年収が高い企業が多い。もちろん、総合商社やコンサルティング業界のように、ほとんどの会社が超高給というわけにはいかないが、例えば、アサヒグループホールディングス(HD)やサントリー食品インターナショナル、明治ホールディングス(HD)、味の素などは1000万円を超える。また、平均年収が800万~900万円台の企業も多数だ。
そんな状況の中、待遇で勝ち組となるのは、どの企業だろうか。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、2024年3月期までの実績値から3年後となる26年4月期~27年3月期の年収を大胆予想した。
試算対象としたのは、食品業界の50社だ。年収が業績などに連動することを前提に、各社の公表資料を用いて重回帰分析による予測モデルを作成、アナリストによる業績予想のコンセンサスデータを当てはめて試算を行った。
その結果、先に挙げた「1000万円超え」の4社のうち、2社は1000万円未満に転落する試算結果に。そして、50社のうち3年後の年収が増えるのは24社で、残りの26社は減少となった。
「1000万円超え」4社のほかに、ヤクルト本社、江崎グリコ、日清製粉グループ本社、サッポロホールディングス、JT、キリンホールディングス(HD)、日本ハム、キッコーマン、森永乳業、日清オイリオグループ、森永製菓、カルビー、雪印メグミルク、ニチレイ、東洋水産、日清食品ホールディングス、ニッスイ、ハウス食品グループ本社、カゴメ、キユーピーなどの、3年後の年収はどれくらい増えるのか?あるいは減るのか?一挙に見ていこう。