「自分の仕事に足りないことを全部言語化してくれる本」「会社員人生が180度、変わった!」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』シリーズ三部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。
今回は、全ビジネスパーソンに必須の「意思決定」のあり方を指南する、シリーズ最新刊『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』の中から、特別に本書のエッセンスを解説する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
「修正」を歓迎する
「めんどくさいことを避けたい」
「できれば現状維持していたい」
そういう態度は、いつか思考停止を生み出します。
その果てが、「成長が止まる」という末路です。
会社員であれば、40代以降、パフォーマンスが落ちて、明確に成長が止まる人が現れてきます。
昨今は、「ソフト老害」という言葉も言われます。
ソフト老害というのは、若手とトップの間を取り持ちながらも、下の世代から見ると「老害」に見えている人たちです。
そうなってしまうのを避ける方法が一つあります。
それが、「修正」です。
この言葉について述べましょう。
失敗を認め、華麗に修正する
40代を超えたら、まず、「修正する」=「成長する」ということに認知を変えることです。
成功したらそのまま成功体験ではありますが、失敗しても修正をすることができると、成長に変わるのです。
「これまでとは違う方法を試す」
「若い人の意見を取り入れる」
そういうことをやっていけば、いつまでも成長することができます。
そして、仮に失敗しても、「それを修正すればいいだけ」と考えることにより、心理的ハードルを下げましょう。
失敗は必要です。
ただし、同じ失敗を二度繰り返すことは避けないといけない。
それは成長ではなく、シンプルに「ムダ」だからです。
ということで、組織内では「一度めの失敗を許容」しましょう。
その態度を、積極的にリーダーが取っていくことです。
失敗を責めるのではなく、
「次はどうしますか?」
と、許容することにより、職場はみるみる改善していきます。
そんなコミュニケーションを日々、とっていくことです。
「失敗してもいいんだ」という評価を受けることで、次の修正がスムーズになる。他の人もそれを見て失敗していいと思える。
一度めの失敗は、朝令暮改や前言撤回を恐れず、「華麗なる修正」をおこなえばいいのです。
その土壌を整えていきましょう。
失敗によって個人を責めない。
その言動によって、組織は変わっていきます。
そんな組織で働いていれば、「40代で成長が止まる人」や「ソフト老害」にはならずに済むのです。
(本稿は、『パーフェクトな意思決定』の著者・安藤広大氏が特別に書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計150万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。