ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

ついに音楽販売のパンドラの箱が開いた

アクセス権に対価を払うモデルはどこまで広がるか

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]
【第80回】 2015年6月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
2
nextpage

インターネット企業が開けた
音楽販売のパンドラの箱

 つい先日、米アップルが、月9.99ドル(約1200円)で3000万曲が聴き放題の新サービス「Apple Music」の提供を、世界各国で始めると発表した、というニュースが流れました。

 5月下旬には、サイバーエージェントもエイベックス・デジタルとの折半出資で設立した新会社AWA(アワ)が、5月27日に定額配信サービスを開始しましたし、6月10日には、LINE MUSICも定額制オンデマンド型音楽配信サービスを始め、急速に会員数を伸ばしているようです。

 「とうとう日本でも、インターネット企業が、音楽販売のパンドラの箱を開けたのか」と、思わずにはいられません。

 こうした、相次ぐ定額制音楽配信サービス勃興の背景には、業界の先駆的存在である英スポティファイが、日本でもサービスを開始するという可能性が高まったことがある、といわれているようです。

 日本レコード協会によると、CDやテープなどの音楽ソフト市場は、2014年には2541億円と、ピークだった1998年の4割程度に落ち込んでいます※1

 また、業界関係者に聞くところでは、スマートフォンでYouTubeなどの無料動画サイトから簡単に好きな音楽が聴けるため、楽曲のダウンロード販売も期待ほど伸びていないようです。

 そんな状況の中、定額制音楽配信サービスの本格スタートで、音楽マーケットはどう変わっていくのでしょうか。もちろん、名だたる企業の始める新サービスですから、勝算あってのことでしょう。

 定額制音楽配信サービスが、例えば、今は音楽を聴く習慣のない人々の指向をどう変えてくれるのでしょうか。

※1 一般社団法人日本レコード協会「音楽ソフト種類別生産金額の推移」より

previous page
2
nextpage
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

藤田康人
[インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

「マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー」

⇒バックナンバー一覧