良く知らない相手の長所を5つ見つけてみよう
もうひとつ、「良く知らない相手の長所を5つ見つける」トレーニングもご紹介しておきましょう。
これは、あまりよく知らない人を選び、例えば異動してきた新しい同僚なら1週間、時々しか会わない取引先の人なら1ヵ月といった期限を決めて、その相手の長所を5つ見つけ、理由も挙げてみるのです。
長所は何でもいいです。身だしなみや持ち物、歩き方や言葉遣いでも構いません。とにかく自分の視点で、相手の「ここが素晴らしい」と思えるところを探します。
長所を5つも見つけるには、相手をよく観察しないといけません。よく観察しているうち、相手のいろいろな面が見えてくるでしょう。
また、長所だと思う理由を挙げるには、自分なりに考える必要があります。理由を挙げることで、相手への理解が深まっていくことを実感するはずです。
相手をよく観察するということは、相手の話をよく聞く姿勢に通じます。回りくどいように思うかもしれませんが、それがコミュニケーションの質を上げ、結果的に仕事が効率よく進んだり、大きな成果をもたらしたりするのです。
最近なんだかスランプだと思っているような方はぜひ、こうした「アクティブ リスニング」のトレーニングを参考にしてみてください。
コミュニケーションの基本を見直すことは、スランプ脱出にきっとつながります。
谷本有香(たにもと・ゆか)
経済キャスター/ジャーナリスト/コメンテーター
大学卒業後、山一證券に入社、社内の経済キャスターに抜擢されるが、会社が自主廃業となり、フリーランスキャスターの道に。フリーの世界で仕事をさせて頂くために、試行錯誤しながら見出したのがこの「アクティブ リスニング」。この技術に出合ってからは、十数年にわたって経済キャスターの第一線で活動し、日経CNBCでは初めての女性コメンテーターに抜擢される。トニー・ブレア元英首相、マイケル・サンデル ハーバード大教授、著名投資家のジム・ロジャーズ氏などの独占インタビューをはじめ、世界のVIPへのインタビューは1000名を超える。Bloomberg TV、日経CNBCなどを経て、現在はフリーで国内外の著名人インタビューや、金融・経済セミナーのモデレーター、Huffington Post、TABI LABO等でコラムなどを手掛ける。また、テレビ朝日『サンデースクランブル』ゲストコメンテーターとして不定期出演中。2015年4月から、日経 CNBC『夜エクスプレス』アンカー