仕事にはいつも全力投球、必ず結果を出し、取引先や社内での信頼も厚いあなた。自他ともに認める「デキル」人なのに、最近なぜかトラブルが続き、スランプ気味。その原因は、ひょっとしてあなたの「割り込み症候群」にあるのかもしれません。

最後まで黙って聞くことができない

 保育園や小学校低学年ではよく、「人の話をよく聞きましょう」と先生が子どもたちにいいます。大人がそんなことを言われたら怒るのが普通です。
 ところが、意外に多くの大人が、相手の話を最後まで黙って聞くということができません。途中で感想を述べてみたり、結論を先回りして言ってみたり、時には反論や否定することさえあります。
 もちろん、重要な商談や初対面の人とであればそんなことはないでしょう。でも、毎日顔を合わせている部下や同僚との間ではどうでしょう。お互い気心が知れた相手に対してついやってしまいがちなのです。
 しかも、そういう「話の割り込み」は優秀な人、デキル人ほどよくやる傾向があります。本人としては相手の言いたいことを理解し、早く答えを教えてあげたい、あるいは時間を節約してあげたいと思っているのかもしれません。
 しかし、こうした態度が往々にしてコミュニケーション不全を引き起こし、トラブルの原因になりします。
誰だって自分の言いたいことを最後まで話したいはずです。途中で話の腰を折られたり、先を越されたり、まして自分が話し終える前に反論を聞きたいと思っている人はいません。
 その結果、コミュニケーションの質がどんどん低下していくのです。