こんにちは、キャリアプロデューサーの櫻井です。

 書店や図書館を訪れると分かるように、今や世の中はありとあらゆる「コミュニケーション本」で溢れています。

 では、皆さんにとって「コミュニケーション」とは何でしょうか?

 今回は、会話のキャッチボールが下手でなかなか内定を取ることができない新卒女性を例に、コミュニケーション能力はどう身に付けるべきかを考えたいと思います。

コミュニケーション力ってなんでしょう?

「コミュニケーション」という言葉は、おそらく最も曖昧な言葉の1つでもあります。

 一口に「コミュニケーション能力」と言っても、企業内で使われるものと、個人対個人で使われるものでは、その意味合いが変わってくるからです。

 まず企業内で使われるコミュニケーション能力の意味には、どのようなものがあるでしょう。

 例えば、不動産業界では「コミュニケーション能力=交渉力」という意味合いで使われている企業が存在します。土地を所有している大家さんとの交渉や、家を探している方との交渉をはじめとした業務の中で、コミュニケーションの大半が交渉事となるからです。

 同様にコンサルタントを業務としている企業であれば、「コミュニケーション能力=ロジカルシンキング(論理的思考)」という定義をしている企業も実際に存在します。

 つまり、コミュニケーション能力といっても、業界や職種、果ては社風などによって解釈が異なります。それが「コミュニケーション」という言葉が曖昧だという理由です。

 企業でそうなのですから、もはや個人が定義するコミュニケーション能力の意味に至っては、無数に存在することでしょう。例えば、「伝える能力、伝わる能力、ニーズ発掘能力、説得力、強制力、誘導力、統率力」なども、ある意味コミュニケーション能力と言えてしまいそうです。