1つの数字の裏に隠された事実をえぐる
「ダントツ経営」と聞いて、あなたは、どんな会社を思い浮かべますか?
トヨタ自動車やユニクロで知られるファーストリテイリング、ソフトバンク、外国企業ならアップルやイケア、スターバックスコーヒーなどを思い浮かべるでしょうか。
販売力や商品開発力に優れ、消費者からブランドとして認められ、同業他社よりも売上や利益をたくさん稼ぎ、業績が右肩上がりの会社――。概ねそんなところでしょう。
こうした会社が、間違いなく実践していることがあります。
それは「数字」を経営に活かし、ビジネスを革新している、という事実です。
売上増加にしろ経費削減にしろ、儲けを生み出すネタは日常にゴロゴロしています。これを「数字」で自社・自分に引きつけて考えられる会社が、筆者の考える強い会社です。
強い経営には、稼ぐ力があります。この稼ぐ力、つまり「売上高」は、そもそも何を意味するのでしょうか? それは、商品やサービスを提供し、お客様から代金を頂戴することに他なりません。
では、この一連のプロセスには、どんな「数字」が隠されているのでしょうか。この点を深くえぐることが、強い経営をするポイントです。
そもそも売上高は、以下の式で表すことができます。
売上高=客単価(Price)×顧客数(Quantity)
客単価が高く、顧客数が多ければ、当然、売上高は大きくなります。
単純に「前期は売上が多かった」「今期は予算の9割しか売り上げなかった」と、ありきたりな見方をしていてはダメなのです。
強い経営は「数字を分解」し、その裏に隠された事実を解明するというアクションを必ず実行しています。
端的に言えば「P×Q」に分けて数字を観る。
これが強い経営の1つ目のキーワードです。