少子高齢化の影響が大きい生命保険業界。業界団体である生命保険協会の会長に就任した日本生命保険の筒井義信社長に、今後の協会としての取り組みを聞いた。

生命保険協会会長、日本生命保険社長 筒井義信 <br />相互扶助の基本精神の下 社会に“安心”を提供するPhoto by Toshiaki Usami

──協会長として、どのような方針を掲げているのでしょうか。

 業界の現状は、全国に22万人超の営業職員や9万店超の代理店を通じて、年間約23兆円の保険金や給付金をお支払いしています。これは、社会保障費の約5分の1に相当します。

 また、東日本大震災の際には、安否確認や各種支援活動を行い、高い評価を受けました。

 加えて、総資産約350兆円を保有する機関投資家として、長期資金を供給しています。

 これまでと同様に、生命保険の基本理念である相互扶助の下、社会に対して安心を提供していきたいと考えています。

──具体的にはどのような取り組みを行うのですか。

 大きく三つあります。まずは、社会保障制度の中でも特に、公的年金の補完・代替となる私的年金の在り方について提言していきたいと考えています。