もはや「鑑賞」ってレベルじゃないぞ…Apple Vision Pro専用映画、リアルさが限界突破していた! 2024年10月25日 12:00 この記事を読む Photo:Apple 第二次世界大戦中、敵の攻撃を受けて沈みゆく潜水艦内部のパニックをイマーシブ映像で描く「沈没へのカウントダウン」(以下、画像はすべて筆者がキャプチャ) イマーシブコンテンツ初のシナリオベース短編映画となるこの作品は、2022年公開の「西部戦線異常なし」でアカデミー国際長編映画賞を受賞したドイツの映画監督、エドワード・バーガーがストーリーとディレクションを担当している 異変に気づいた潜水艦のクルーたちが魚雷室に向かい、応戦しようとした瞬間に、爆雷による攻撃で大量の海水が流れ込んでくる 撮影にはAppleイマーシブビデオの撮影に特化したBlackmagic URSA Cine Immersiveという業務用カメラシステムが用いられた エドワード・バーガー自身はもちろん、撮影スタッフも、現場でApple Vision Proを装着して映像チェックなどを行なった。これは「西部戦線異常なし」にも参加した撮影監督のジェームズ・フレンド 映像チェックには、Apple Vision Pro以外にも180度魚眼レンズを通した円形ビデオを直接、そして一般的な画角に変換して映す大型モニタも併用された。後ろ姿がエドワード・バーガー監督 視聴者が自由に周囲を見回せるイマーシブ映像では、画面内のあらゆる要素をディテールに至るまで作り込んでおく必要がある 実際に潜水艦の艦内で撮影されたとばかり思えた映像は、すべて超リアルなセット内で撮られたものだった 通常の撮影ではカメラの死角に置かれる照明やマイクも、イマーシブ映像ではセットの一部として組み込まれ、視聴者に気づかせない工夫が求められた 現状では開発用のプロトタイプだが、METAの「Orion」は、「Compute Puck」と呼ばれる演算ユニットを分離して表示部とワイヤレスで情報のやり取りを行うことにより、一般的なメガネに近いフォームファクタを実現している 「Orion」のAR表示は、パススルー映像ではなく実際の風景にコンピュータ映像がオーバーレイされるが、機構上、必ず半透過イメージとなる たとえば「Orion」をかけて目の前の食材を見ると、それぞれにラベルが付き、それらを使って作れるメニューのレシピが表示されるなどの応用例が紹介された Appleが2018年に買収したAkonia Holographicsは、薄く透明で鮮やかなフルカラー表示が可能な120度の広視野角ホログラフィックディスプレイ技術を持つ企業だった これらの特許情報は、Akoniaがすでに「Orion」と似た表示技術を開発していたことを示している 拡大画像表示 この記事を読む 関連記事 アップル「Vision Pro」停滞、キラーアプリが不足 The Wall Street Journal アップルの新製品「Apple Vision Pro」、他社のゴーグル型デバイスと何が違う? 真壁昭夫 Apple Vision Proは単なるARゴーグルにあらず!「49万円でも納得」なこれだけの理由 大谷和利 アップル、ARヘッドセット「Vision Pro」発表 10年ぶり大型新製品 The Wall Street Journal 特集 あなたにおすすめ