資産1億円の作り方#5

サラリーマンの生涯賃金といわれる2億円をためるために始めた株式投資。サラリーマン生活の傍ら、100万円の元手で始めた株の素人が極めた手法が割安成長株投資で、中でも「IPO(新規公開株)セカンダリー投資」が狙い目だという。特集『資産1億円の作り方』(全19回)の#5では、その投資術に迫る。(ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)

弐億貯男氏が資産2億円を築いた
割安成長株への投資

 現役サラリーマンの弐億貯男氏が株式投資を始めたのは2002年10月、27歳のときだった。株の全くの素人だったが、投資を始めてから17年後には2億円の資産を築くに至っている。

 02年といえば、日経平均株価が連日最安値を更新していた頃だが、「これから株価が上がるだろうから、もうかるのではないか」と考えた弐億氏は、100万円を投じて株を買った。だが、当初に買った外食産業の株が不祥事で値下がりし、株価反転を狙って買い増ししたものの、結果は損切り。ほろ苦い株式投資のスタートだった。

 そして03年には、割安成長株への投資を意識して銘柄選びをするようになる。割安株というのは、その会社の業績や資産の評価がきちんと反映されておらず、株価が低い状態の株式のこと。そして業績が好調で、「しばらく成長が見込まれる『割安成長株』ならば、買ったときよりも何倍も高く売れて資産形成に結び付きやすくなる」と弐億氏は言う。

 その手法で2億円超の資産をつくった弐億氏の具体的な投資手法を以下に見ていこう。