多額の資産を持つ日本の富裕層はいかにして富を手にし、それをどのように守っているのか――。そんな疑問を解明すべく、ダイヤモンド編集部は2019年12月、対面やメールを通じて独自アンケートを実施した。特集「富裕層のカネ・節税」の#01では、そこから浮かび上がった富裕層の知られざる生態を紹介する。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)
脱サラからの逆転人生
仮想通貨バブルに便乗
「某Fランク大学卒業後、システムエンジニアの偽装請負で1年間働いたんですが、つらくて1年で辞めてしまいました。通勤が本当に嫌で……」
現在、都内でIT関連会社を経営する青山浩二さん(仮名、40代)が2000年代前半に脱サラし、一人で始めたのがアフィリエイトビジネスだった。インターネットを利用した成果報酬型の広告ビジネスは、今でこそ副業として人気だが、当時はそれほど広く認知されていなかった。
「『僕のサイトに広告を出しませんか』と100社にメールして、そのうち1社くらいは返信があった。今考えると完全にスパムメールですが(笑)、それで食いつなぎ、少しずつですが売り上げも伸びました」