第33回
難攻不落の東京市場への挑戦
北 康利
不渡り一歩手前の厳しい経営状態にもかかわらず、和江商事は東京進出に積極的に乗り出した。しかし初代所長の薮中は市場開拓に失敗し退社。追い込ま…
2016.11.23
ブラジャー。この華やかな商品に一生を捧げた男がいた。戦後京都を代表するベンチャー企業「ワコール」を創業した塚本幸一である。インパール作戦の生き残りという壮絶な戦争体験を持つ彼は、いかにして女性用下着に出会い、その未開市場を開拓していったのか。ベンチャースピリット溢れるその豪快華麗な生涯を、いま最も注目される評伝作家・北康利が描きだす!
第33回
北 康利
不渡り一歩手前の厳しい経営状態にもかかわらず、和江商事は東京進出に積極的に乗り出した。しかし初代所長の薮中は市場開拓に失敗し退社。追い込ま…
2016.11.23
第32回
北 康利
売上増大に伴い、新社屋購入、東京事務所開設、急速な人員増など幸一は積極経営に打って出た。しかし急激な運転資金の増大は会社の資金繰りを悪化さ…
2016.11.16
第31回
北 康利
新たな販促手段「下着ショー」は大成功となり全国で開催されることとなった。その勢いに乗って幸一は、本格的な東京進出に乗り出す。しかしライバル…
2016.11.9
第30回
北 康利
和江商事の次なる課題は社長の木原が担当する営業部門だった。これを一気に掌握するため幸一はクーデターを仕掛ける。電撃的に社長に復帰した幸一は…
2016.11.2
第29回
北 康利
本社移転を果たし事業拡大に向けて走り始めた幸一。カギを握るのはブラジャーの安定した生産システムだった。その重責を担う人材として彼が見出した…
2016.10.26
第28回
北 康利
軌道に乗り始めた和江商事の経営だったが、幸一は販売会社という立場に不安を抱いていた。目指すべきは日本初の製販一体下着メーカーだと確信した彼…
2016.10.19
第27回
北 康利
ついに始まった高島屋京都店でのブラジャー販売合戦。店頭に立った内田美代とそれを裏で支える幸一の連係プレーにより、圧倒的な勝利を収める。この…
2016.10.12
第26回
北 康利
ブラジャー市場に進出した和江商事にとって、百貨店への商品納入は最重要課題だった。ところが念願の取引がライバルの攻勢で白紙に。一発逆転を狙う…
2016.10.5
第25回
北 康利
毎週のように京都~東京を往復して半沢商店と取引するうち、会社の業績は好転してきた。しかし主力商品のブラパットが競合品に駆逐されるに及び、幸…
2016.9.28
第24回
北 康利
深刻な経営危機を迎えた昭和25年早春、思い悩む塚本はある宗教と出会った。彼はそれをきっかけに、「生かされた人生」を50年計画という形で実践…
2016.9.21
第23回
北 康利
株式会社化したとたんに訪れた倒産の危機。それを乗り越えるため塚本は「50年計画」をブチ上げる。総勢10人の零細企業の社長が出したとは思えな…
2016.9.14
第22回
北 康利
安定して売れる商品を探していた幸一は、洋装化にともなって市場拡大が見込める女性下着に目をつけ始めた。そんなとき、ワコールの原点とも言える新…
2016.9.7
第21回
北 康利
川口と中村という最強の仲間を獲得した幸一。だが、ワコールが女性用下着でトップ企業になっていくに際し、不可欠だったのは女性パワーである。その…
2016.8.31
第20回
北 康利
業容拡大に向け人材獲得に乗り出した幸一。彼が目をつけたのは八幡商業時代の同級生だった。一人は大企業に勤める川口郁雄。もう一人は優等生の誉れ…
2016.8.24
第19回
北 康利
有力な商品仕入れ先と代理店契約を交わすため、幸一は奇想天外な作戦に打って出た。その妙手が功を奏して見事に契約を結ぶが、実はそれは商売人とし…
2016.8.17
第18回
北 康利
婦人用装身具の卸売を始めた幸一は、新たな商品の仕入先を開拓するために雑誌広告を出すことにする。「当方二十六歳の復員軍人、財無けれど精励恪勤…
2016.8.10
第17回
北 康利
復員兵たちを集め婦人装身具の卸売を始めた幸一。社名を和江商事と定め設立趣意書まで用意したが、商売を軌道に乗せることは一筋縄ではいかなかった…
2016.8.3
第16回
北 康利
戦地から戻った幸一は、戦友たちの冥福を祈るため護国神社に詣でた。しかしそこで目にしたのは敗戦国の女の悲しい現実だった。幸一は闇市で女性用装…
2016.7.27
第15回
北 康利
終戦から10ヵ月が過ぎ、京都の塚本家ではいまだ戻らぬ幸一の生死を案じながら過ごしていた。そうしたなか浦賀港に帰還した幸一は、ついに祖国の土…
2016.7.20
第14回
北 康利
中立国タイを目指し敗走を重ねる日本軍。55名所属の幸一の部隊も生存者わずか3名となってしまう。戦死、餓死、自死による遺骸が打ち捨てられた“…
2016.7.13