第17回
経済前提の甘さに批判集中の「年金財政検証」 厚労省の“本丸”はオプション試算にあり
西沢和彦
6月3日、厚生労働省は、5年に一度実施される年金の「財政検証」結果を公表した。楽観的な経済前提や予定調和的な結果に批判が集まっているが、実…
2014.6.25
増加する社会保障費の財源確保に向けて、政府は消費税引き上げの議論を本格化させている。だが、社会保障をめぐる議論は複雑かつ専門的で、国民は改革の是非を判断できない状態に置かれている。社会保障の専門家として名高い日本総研の西沢和彦主任研究員が、年金をはじめとする社会保障制度の仕組みと問題点を、できるだけ平易に解説し、ひとりひとりがこの問題を考える材料を提供する。
第17回
西沢和彦
6月3日、厚生労働省は、5年に一度実施される年金の「財政検証」結果を公表した。楽観的な経済前提や予定調和的な結果に批判が集まっているが、実…
2014.6.25
第16回
西沢和彦
衆議院で社会保障・税一体改革の審議が行われている。改革の内容は消費増税が主体で、社会保障は現行制度の修正の域を大きく出ない。それは与野党と…
2012.5.29
第15回
西沢和彦
給付付き税額控除は、税制が社会保障の機能をも担う魅力的なツールである。ただ、この仕組みが実効性をあげるためには、いくつかの行政インフラの整…
2012.5.15
第14回
西沢和彦
「社会保障・税一体改革」において、「給付付き税額控除」は、本来なら中核的テーマに据えられるべきだ。他の低所得層対策との比較を通じて、そのメ…
2012.5.8
第13回
西沢和彦
消費税を地方税として拡大せよという要求が高まっている。だが、日本の消費税は地域主権のための財源には適さない。最大の理由は、消費税が多段階課…
2012.4.24
第12回
西沢和彦
消費税率を引き上げると、医療機関の経営が打撃を受けるというパラドックスが生じる。それは、現行の消費税制において、医療機関に仕入税額控除が認…
2012.4.10
第11回
西沢和彦
国民皆保険のラストリゾートである「国民健康保険」は加入者世帯の20%が保険料を滞納している。なぜそうなったのか。今回の社会保障・税一体改革…
2012.3.27
第10回
西沢和彦
2月17日に閣議決定された「社会保障・税一体改革大綱」には、健康保険制度に関して聞き慣れない「総報酬割の導入」という文言が盛り込まれている…
2012.3.13
第9回
西沢和彦
収入が同じ場合、後期高齢者よりも現役世代の方が健康保険料の負担は重い。この不公平の是正は世代間の公平性を確保するためにも必要なのだが、「社…
2012.2.28
第8回
西沢和彦
今回から、社会保障のうち医療を論じる。医療に関して、今通常国会において最大の争点の1つとなるのが、後期高齢者医療制度の廃止法案である。だが…
2012.2.14
第7回
西沢和彦
今通常国会の最大の焦点である「社会保障・税一体改革」。政府の「素案」を検証すると、主眼は消費税率10%への引き上げであり、社会保障改革は、…
2012.1.31
第6回
西沢和彦
今回の社会保障・税一体改革は年金制度改革に関し、2段階の工程が想定されている。第2段階は、全く新たな年金制度の創設である。政府・与党の念頭…
2012.1.17
第5回
西沢和彦
消費増税と並ぶ社会保障・税一体改革の目玉は、低所得者への年金加算である。一見すると改善にみえる低所得者加算は、公平性を著しく損う、保険料納…
2011.12.27
第4回
西沢和彦
2004年改革で導入された「マクロ経済スライド」の狙いは、年金給付の抑制にあった。だが、デフレが続くもと、全く機能していない。世代間の公平…
2011.12.13
第3回
西沢和彦
2004年の年金改革は、時の政権与党が「100年安心」を掲げ実施した。しかし、100年安心とはそもそもどういうことか。それを考えるには、長…
2011.12.6
第2回
西沢和彦
年金が抱える問題の多くは基礎年金の舞台裏を知ればよくわかる。中でも、基礎年金拠出金のからくりを理解することが重要だ。拠出金は受給と負担はど…
2011.11.29
第1回
西沢和彦
社会保障制度がよく理解されない理由が2つある。1つは政府の説明がオブラートに包まれていること、もう1つは用語が専門的すぎるためだ。第1回で…
2011.11.24