
回廊の果て
村上卓郎
「クラブかおり」の警備員は酒を飲み続けた。思い出すのは、20年前の武装警察隊時代のこと。酒に呑まれた男は、金髪の若者に突き飛ばされ……。実…
2011.7.7
〈第3回〉城山三郎経済小説大賞は、異例の2作品が大賞受賞。惜しくも選から漏れたものの、大賞作に劣らぬ魅力があると各選考委員から絶賛された隠れた名作があった。
その作品とは『認命(レンミン)――さだめ』。
バブル期の日本になじめず、中国に渡った青年は、なぜ中国に残ってビジネスを続けるのか――。共産党の支配下で急成長する中国経済をリアルに描いた話題の経済小説が『運命回廊』と改題して、ついにWEBで連載開始!
村上卓郎
「クラブかおり」の警備員は酒を飲み続けた。思い出すのは、20年前の武装警察隊時代のこと。酒に呑まれた男は、金髪の若者に突き飛ばされ……。実…
2011.7.7
村上卓郎
クリスマスイヴ、「クラブかおり」にみんなが集まった。ただ、隆嗣を除いて。どうやって李傑に復讐したのか。これまでの経緯を問いただす慶子に、す…
2011.7.6
村上卓郎
シンガポールから浦東空港に戻ってきた隆嗣と李傑。イミグレーションゲート手前で、隆嗣は振り返った。「どうして、私に近づいてきたんだ?」その言…
2011.7.5
村上卓郎
幸一、石田と別れた李傑は、L/C決済の手続きのためシンガポールに渡った。だが、李傑の目的はもうひとつあった。銀行で必要書類にサインした李傑…
2011.7.4
村上卓郎
輸入設備の検品と船積み立会いのため、マレーシアに行くことになった。幸一と石田のほかに、スケジュールの合わない隆嗣に代わって李傑も参加した。…
2011.7.1
村上卓郎
日本に帰国した隆嗣が訪ねた先は、川崎洋介の住む古いアパートだった。隆嗣は、上海の川崎装飾貿易公司を買い取ることにしたという。その後、隆嗣が…
2011.6.30
村上卓郎
マレーシアの工場にある単板乾燥ドライヤーを確認しに行った隆嗣と幸一。設備は問題なく、あとは価格交渉となった。幸一たちが採算を考えて想定した…
2011.6.29
村上卓郎
隆嗣と李傑が向かったのは、香港にあるフォーチュン銀行。そこは旧友ジェイスンが勤める銀行だった。わざわざ香港の銀行まで出向いたのは、偽名の口…
2011.6.28
村上卓郎
李傑から電話が入った。震災復興のため100万元を寄付したいという。隆嗣は李傑の依頼に応え、足のつかない100万元を用紙した。さらに、隆嗣は…
2011.6.27
村上卓郎
祝平と李傑は客室で対峙した。李傑の裏切りの原因に立芳への想いがあることを指摘され、動揺する李傑。さらに祝平は、隆嗣にばらされたくなければ1…
2011.6.24
村上卓郎
1989年6月の上海。全国の学生たちと合流するため、トラックに乗り込んで天安門広場に向かうはずだった。しかし、情報が公安に漏れたという。李…
2011.6.23
村上卓郎
隆栄木業有限公司の幹部会議後、隆嗣と李傑の会談で、二日酔いの総経理の解任が検討された。後任の総経理に指名されたのは若干30歳の幸一。2日後…
2011.6.22
村上卓郎
焦建平から祝平の居場所を聞いた隆嗣は、四川省茂県の農村部落にある小さな中学校に向かった。放課後、草刈りをしている老先生が一人。右手の人差し…
2011.6.21
村上卓郎
川崎産業は124億円の負債総額で自己破産した。急遽、帰国した慶子と幸一が目にしたのは、憔悴しきった慶子の父・洋介の姿だった。洋介の身の回り…
2011.6.20
村上卓郎
李傑とも再会し、今でも立芳を待ち続けているという隆嗣の言葉に、建平は眉をひそめた。異様な雰囲気に胸騒ぎを抑えきれなくなった隆嗣が問い詰める…
2011.6.17
村上卓郎
王紅の自宅マンションで待っていたのは、民主化学生運動のリーダー、焦建平だった。天安門事件前夜の事件について話し合う二人。公安から逃げ延びた…
2011.6.16
村上卓郎
王紅総経理の都合で最終打ち合わせの時間を一方的に延期させられ、いらだつ東洋ハウス一行。だが、仮契約はあっけなく締結することになった。訝しむ…
2011.6.15
村上卓郎
帰国した幸一に代わり、隆嗣が東洋ハウスのアテンドにまわった。交渉相手の総経理は雑誌モデルが抜け出たような美しい女性。総経理はほとんど口を利…
2011.6.14
村上卓郎
隆嗣、幸一、石田による徐州隆栄木業有限公司の幹部会議が開かれた。工場の稼働については問題ないものの、ある問題が浮上していた。会議が進む中、…
2011.6.13
村上卓郎
隆嗣の会社・イトウトレーディングと徐州市政府系列の投資会社との合弁会社「徐州隆栄木業有限公司」が設立された。三栄木材を辞めたばかりの幸一は…
2011.6.10