国際線はJAL、国内線はANA――。かつて、そんな棲み分けを行政から求められていた時代が長かったが、今やANAは国際線ネットワークを拡充する成長戦略を打ち出している。航空産業、特に国際線事業は、ボラティリティが高い事業として知られる。世界同時多発テロやSARS、リーマンショック、そしてライバルであるJALの破綻と再生など、これまで幾度となく危機に遭遇してきた中で、「自分の足で立つ」ことを諦めずに、危機を乗り越えてきたANAの経営哲学を語る。