樋口直哉
第22回
ウィンストン・チャーチルは第2次世界大戦時の英国首相。長寿であったチャーチルは、今でも飲酒量の多い人や喫煙の言い訳に使われることが多い。チャーチルは葉巻と酒を愛したことで知られているからだ。

第38回
おいしい食べ物には作り手の存在がある。『あんこ屋の野中の手作りぜんざい』という商品を食べて、改めてそんなことを思った。原材料は国産小豆と北海道産甜菜を原料としたグラニュー糖だけ。とてもシンプルだ。

第21回
「憲政の神様」と呼ばれる尾崎行雄。 尾崎は1890年に衆議院議員になるとそこから25回連続で当選し、60年以上の議員生活を過ごした。そんな彼は生来、体が弱いことを自覚しており、養生を怠らなかったことで95歳まで生きることができた。

第37回
英国生まれの調味料を日本風にアレンジしたことで独自の調味料に進化し、昭和の食卓に根付いたウスターソース。しかし最近では、売り上げが少しずつ落ち始めているという。そんななか、浜松の老舗ソースメーカーが独自の進化を遂げていた。

第20回
日本の経営者に長寿者は多いが、松下幸之助の94歳も立派である。もともと体が弱い幸之助は、何度も重い病気を患った。不眠症にも悩まされ、睡眠薬を手放せなかった。そんな生活故に幸之助は健康には人一倍、気を使っていたようだ。

第36回
東京・羽村市にあるスーパー「福島屋」。独自の経営で、創業40年間黒字を続けている。大手の寡占化が進み、中小のスーパーが苦戦を強いられるなか、生き抜いてきた。本店は見たところ古びたスーパーながら、店内に入ると違いがわかる。

第19回
貝原益軒は江戸時代中期の儒学者。83歳の時に書き残した健康指南書の『養生訓』は現在でも読み継がれている名著だ。腹八分精神は益軒の『養生訓』がベストセラーになったことで庶民の間にも定着したものだとも言われている。

第35回
巷ではこのところ牛肉ブームが続いている。今回、訪れた岩手県、久慈市山形町にある柿木畜産では、『山形村短角牛』が育てられている。赤身の美味しさに定評があり、プロの料理人からの人気も高い牛肉だ。

第18回
世界で最も名前が知られている日本人の一人、安藤百福。その人生は波瀾万丈だ。紆余曲折の人生を送り、チキンラーメンを発明して日清食品を創業した時に彼は48歳になっていた。

第34回
盛岡から車で二時間。標高800mの北上山地の中腹にある中洞牧場には一般的な牛舎がない。話には聞いていたし、写真では見たことがあったが実際に目にすると景色のスケールに驚く。そんな牧場では、奇跡の牛乳が生み出されていた。

第17回
長生きするのは圧倒的に女性が多い。生活習慣や生物学的な差と見られているが、女は強く、男は弱い。もちろん、男性にも長寿者はいる。木村次郎右衛門、1897(明治30)年生まれ。2013年に満116歳で亡くなったが、男性史上、最も長生きした人物である。

第33回
日本酒の世界は今、新しい時代を迎えている。「クールジャパン」の一つとして海外からの注目も集めている。個性のある蔵元が多様な日本酒を世に送り出しているからだ。今回、訪れた茨城県大洗にある『月の井酒造店』もそんな蔵元の一つだ。

第16回
中国料理は四川、広東、北京といった地方ごとに味付けや調理法が異なるのが特徴。今でも湘南料理の店を訪れると毛沢東好みの味に出合える。そんな辛くて香辛料の効いた故郷の味を好んだ毛沢東は、82歳の長寿を全うした。

第32回
日本料理ブームもあって世界に広がる炭火焼き。その美味しさとともに、一緒に紹介したい道具がある。それが「うちわ」だ。職人は風を操ることで、火力と煙の方向を巧みに調整しているからである。

第15回
ある企業のテレビCMに起用された100歳の双子が一躍スターになった。「きんさん、ぎんさん」こと成田きんと蟹江ぎんである。2人が100歳でも元気を保っていた秘密は一体どこにあったのか。

第31回
日本人が味噌汁を食べなくなった、と報じられて久しい。そうしたなかで、『日本一原価の高い味噌』として名を知られる味噌が栃木県東部の那珂川町にある。この味噌を作るのは、元ライターとして活躍していた五月女清以智さんだ。

第14回
長生きは家系とよくいわれるが、武将・毛利元就の場合、父親も兄も若くして亡くなっている。原因は酒の飲み過ぎ。それを間近で見ていた元就は酒を飲まず、禁酒を家訓とした。そんな彼は、あの当時でも75歳まで生きることができた。

第30回
今、スーパーに行けば肉や鮮魚はプラスチックのトレイで売られているけれど、昔、食品を包むのに使われていたのは経木である。この経木には、日本人が失ってはならない何かが含まれている。

第13回
代表作『山椒魚』で知られる井伏鱒二。井伏は、ひょうひょうとして動じず、悩みもユーモアで包み込む性格だった。さらに好きなものを食べ、酒を飲む。特にウイスキーを愛した。そんな彼は95歳まで生きた。

第29回
このところ欧州で「海藻」が人気だ。それにともない海苔の佃煮をつかうシェフも登場している。しかし日本では海苔の佃煮を食べたことのない子どももおり、その存在感が薄れつつある。そんななか、江戸前で絶品の「海苔の佃煮」に出逢った。
