ウィンストン・チャーチルは第2次世界大戦時の英国首相。難しい立場の英国をうまくかじ取りし、ナチスドイツに対抗した。毀誉褒貶(きよほうへん)相半ばする人物だけれども、演説と文才に秀で、自伝によってノーベル文学賞(平和賞ではない!)を受賞している。チャーチルの人気は今でも健在で、ある企業が行った「尊敬するリーダーは?」という世界の1400人余りのCEOを対象にしたアンケートで、1位に選ばれたこともある。このアンケートで2位に選ばれているのがスティーブ・ジョブズであることからも、時代を越えた根強い人気がうかがえる。
ところで長寿であったチャーチルは、今でも飲酒量の多い人や喫煙の言い訳に使われることが多い。
チャーチルは葉巻と酒を愛したことで知られている。チャーチルといえば葉巻を加えた写真を想像する。葉巻には様々なサイズがあるが、彼は太い葉巻を愛した。このタイプをチャーチルと呼んだりもするようだ。
「私の好みはシンプルだ。最上のものがあればいい」
その言葉の通り、チャーチルはシャンパンも好きで、ポル・ロジェには彼の名前を付けた1本がある。お気に入りのウイスキーはジョニーウォーカーの黒ラベル。ウイスキーにベルモットとレモンを加えた「チャーチル」というカクテルもある。これほどあちこちに名前を残した政治家もいない。