門間一夫
2%インフレ目標に届かないまま「次の景気後退」も意識して、米Fedが金融政策の新たな「枠組み」の議論を始めたが、本当に必要なのは金融政策が担う「責務」を巡る根源的な議論だ。

財政赤字を積極的に容認する「現代貨幣理論」が大論争になっているのは、かつてのように物価が上がらなくなった先進国経済の財政金融政策の在り方を問うものだからだ。「異論」では済まされない問題提起だ。

「毎勤」の不正調査は「賃金偽装」というより、もっと次元の低い統計作成におけるガバナンス欠如の問題だ。だが統計の公表の仕方や使い方でアベノミクスへの忖度と言われても仕方がない落ち度があったのは確かだ。

「2%物価目標」を目指した異次元緩和策は実体経済から見れば不要な政策であり、むしろ将来のリスクを高めている。2019年は日銀が2%目標をどううまく"形骸化"するか、真価を問われる年になる。

中間選挙後、トランプ政権の経済政策は大幅な変更はなさそうだが、大型減税や貿易戦争など、短期的な効果が見えやすいものに極端に傾斜してきたポピュリズム的政策の副作用が顕在化する恐れがある。
