桜が大好き日本人
2時間かけてでも花見へ
先日、岩手県での用事を済ませた帰り。新幹線停車駅である北上駅で電車の接続待ちをしていたら、駅員たちが桜の造花を飾りつけていた。彼らの作業進行具合をしばらく見ていると、徐々に駅から冬が駆逐されていくような錯覚に陥り、ちょっとほっこりしたのだった。すごく寒かったから、見ているうちに体温はどんどん奪われていったけど。錯覚は錯覚だ。
以前、秋田県のJR角館駅を訪れたときも、跨線橋にとてもかわいらしく桜がデコレーションされていたことを思い出したが、やっぱり冬の厳しい東北地方では、「春だぜ、ヒャッハー!」的な喜びを表現したくてたまらなくなるのだろうか。それとも気づかないだけで、東北以外のどの駅でもやってるのかな。
さて、皆さんは花見の予定を既に立てているだろうか。ウェザーニュースの予想によると、桜の開花は東京・上野公園では3月26日、京都・清水寺では4月1日(3月16日時点)。7.3万人が回答したウェザーニュースの調査では、「今年はお花見何回行きたい?」という質問に「5回」と回答した人が5.7%。どんだけ花見好きやねん。「1回」が33.7%、「2回」が22.2%、そして「行く予定なし」という人は25.9%。意外と桜にそっけない人も多いようだ。
ところが「お花見場所への所要時間は?」という質問では、全国平均は2.1時間。なんと。手近な桜では気がすまないのか、花見をしたくてたまらない人々は結構な大移動をするようだ。私はというと、実家住まいだった頃は、桜の名所である県立公園まで車で30分、大学時代を過ごした京都では歩いて5分の大学構内の桜、東京に出てきてからはほとんど事務所近くの公園の桜ですませてきた。そんなお手軽花見勢としては、その熱意に感服至極であります。ちなみに、もっとも時間をかけて移動するのが北海道の3.2時間。これはいわゆる、でっかいどう、北海道というやつか。