――初めからこういうノート本の企画だったんですか?

宮原 実は当初の企画は、「記者が教える手帳術」といったものでした。しかし、手帳関連本は発売時期が年末にかけての一時期に限られるということもあって、市川さんのアイデアで情報整理のノート術というテーマにたどり着きました。

 1冊目の『情報は〜』が売れたことで、その後ノート本はひとつのジャンルになりましたが、刊行のタイミングが手帳にいい時期でしたら、手帳本のまま進んでいて、もしかしたら今のような形にはならなかったかもしれませんね。

――3作目の『人生は〜』で出版社が変わったことで、何か変化はありましたか?

宮原 出版社が変わったからということではないのですが、奥野さんが大阪在住ということもあって、2作目までは基本的にはメールと電話でのやりとりが中心で、東京にいらっしゃったときに3人で打ち合わせをするというスタイルでした。『人生は〜」の企画を進めている途中から、Skypeを使おうということになって、そこが一番変わった点ですね。

――Skypeではビデオ通話ですか?

宮原 初めはそのつもりだったんですが、たまたま市川さんのパソコンの調子が悪くて、チャットでやろうということになったんです。でもそれが思いのほか良い結果になりました。

 チャットは3人同時にリアルタイムで会話できるということもあるのですが、それ以上にお互いが書いたものがログとして残ります。それが蓄積され、またいつでも見ることができる。アイデアを整理するのに非常に重宝しました。面白いフレーズなど、書籍にそのまま反映されたものもあります。このメンバーで作るのが3作目ということもあって、息の合った仕事はできていましたが、さらにコミュニケーションが深まりましたね。

※『人生は1冊のノートにまとめなさい』の制作秘話については、YouTube動画で語っていただいています。