AI(人工知能)があらゆる分野で活用し始められるなど、めまぐるしく変化を遂げる社会。そうした中で、子どもたちの「生きる力」を伸ばすためにはどうすればいいのか。「社会意識論」の立場から、学びや子どもの問題を研究する東京学芸大学の松田恵示副学長に聞いた。(取材/文 木内アキ)

「ポテンシャル」重視から
「パフォーマンス」重視へ

──社会が変化するスピードが非常に早くなっている今、学校教育は子どもたちのどのような資質を伸ばそうとしているのでしょうか。

 知識を覚えてテストで良い点を取れば評価が得られる、というのがこれまでの教育でしたが、今はご存じのとおり、例えば国名や地名をいくら覚えても数年後には変わって役に立たなくなるかもしれないというほど、変化の激しい時代です。
 
 表面的な知識や技能を身につけるよりも、それをどう活用できるかであったり、どう解決するのかであったりといった「人間力」や「生きる力」を育成しようというのが現在の教育では標榜されています。

「学校×地域×家庭」や「学校×企業」など、外部と学校が連携して子どもを育てる「社会に開かれた教育課程」という試みを推進しようとしているのも、こうした変化の表れのひとつです。