頭髪がなくなれば、男性はもちろんのこと、女性ともなれば、さらに絶望は深い。帽子やカツラを被っても、「バレるのでは?」と恐れる日々。今回、そんな日々を経てハゲをカミングアウト、さらにハゲた仲間たちと「ハゲが大手を振って歩けるように」、と活動をしている女性漫画家・小豆だるまさんに取材をした。

ハゲを憂うことなかれ!
ハゲた人のための団体は増えている

 髪の薄い方、ハゲてしまった方への朗報!何とハゲた人のための団体が増えているのだ。

 例えば、創立29年になる「青森県ツル多はげます会」は有名だ。「ハゲ頭の光で世の中を明るく照らそう」というコンセプトのもと、毎年2回、春と秋にハゲ頭に吸盤をつけて綱引き大会等の催し物を行っている。また、大阪にある株式会社カルヴォは、「魅せるハゲ」をモットーにハゲの人に役立つ情報を発信している。

ハゲだって堂々歩きたい!絶望から立ち上がった女性漫画家の軌跡カツラを着用していない時の小豆さん。曰く、「ハゲであることをネタにしている芸人さんもいる。私はその女版のような存在になりたい。ハゲてる自分に誇りを持って楽しみましょう!」

 今回は東京都で活動する「ハゲかっこいいプロジェクト」を新たに発足した小豆だるまさんに取材をした。

 小豆さんは女性ギャグ漫画家だ。34歳で円形脱毛症になり、今ではすっかりハゲしまった。普段はカツラを使用している。そして自身の著書「打倒!円形脱毛症 私、ピカピカの1年生」「日々ズレズレ」でカツラ生活を面白おかしく書いている。

 そんな小豆さんが立ち上げた「ハゲかっこいいプロジェクト」とはいったいどんな団体なのだろう? 「ハゲは悪いことじゃない、ハゲはカッコ悪いことでもない、だからみんなで自由になって楽しいことをやってみようよ」――そんな思いから100人のハゲた人を集めて、「東京都内でフラッシュモブ(※)をしよう!」という壮大なプロジェクトを進行している。ハゲていない人でも、ハゲカツラをかぶることで参加可能とのことだ。

(※)SNSや口コミで呼びかけた不特定多数の人々が申し合わせ、雑踏の中の歩行者を装って公共の場に集り、前触れなく突如としてパフォーマンスを行って周囲の関心を引き、その後、何事もなかったかのように解散する行為。