阪神・楽天の優勝は
九紫として「〇〇家」が要因?

 星野監督は類まれな「戦略家」でもあります。
 2003年には阪神タイガースで、2013年には楽天ゴールデンイーグルスでリーグ優勝(2013年は日本一も経験)を果たしています。

 2003年の阪神はまさに敵なしの状態。暗黒時代とも呼ばれた阪神を優勝へ導いた手腕は素晴らしいものですし、2013年の楽天球団初の日本シリーズ制覇は快挙と言えるでしょう。

 優勝の最大の鍵は「組織のつくり方」にありました。
 星野監督は、非常に戦略的で、優勝のためには“何が必要か”を見抜き、着実に実行します。
 当時の阪神の課題は、リーグ優勝の請負人と言ってもいい金本知憲の広島からの獲得でした。
 FAやトレードはお金だけで動く世界ではありません。
 これは、とあるスポーツ記者から聞いた話ですが、FAやトレードには、監督と選手、球団との間に“あらゆる駆け引き”があるとされます。
 星野監督の中日監督時代に、ロッテからトレードで落合博満を獲得する大型トレードを成立させていますから、その手腕は確かでしょう。

「火の九紫」は、原典である『易経』には「離観(りかん)」とあります。
 これは情熱的かつ、冷静な面もあるという意味です。
 物事を常に客観的に見ることができます。
 これによって、いま何が必要なのかが明確に分かるので、「戦略的」に物事を組み立てる能力にも通じるわけです。

 星野監督の「組織のつくり方」もまさにそれです。
 チームを客観的に見る力に長けているため、今のチームに必要な戦力を的確に見抜くことができていました。
 まさに、「火の九紫」ならではのすぐれた能力と言えましょう。
 未来までも描く直感にも恵まれているので、新しい時代を創るタイプが「火の九紫」の星野監督なのです。