その場で聞かれた質問に対して、即興で上手に説明できると、それだけで「できる人!」と印象づけられます。逆に近所なのに、道順ひとつ、わかりやすく説明できない人もいます。この説明力の差は、頭の良さとかセンスの問題ではなく、ある1つの会話術を駆使していか、していないかの差なのです。今回は、そうした即興の会話術のノウハウをまとめた『1秒気のきいた一言が出るハリウッド流すごい会話術』の中から、他人にわかりやすく、説得力のある説明ができるようになるノウハウを紹介します。

タモリさんの家までの道順は
「直進して曲がる」の繰り返し?

 家の近所で道を聞かれた時、上手に説明できる人と、まるで今日引っ越してきた人かと思われるぐらい、説明が下手な人がいます。

 以前、『徹子の部屋』を見ていたら、黒柳徹子さんが、自宅からゲストのタモリさんの家が近いという話をしていました。それが、とても衝撃的に下手だったのを覚えています。

 その時に、徹子さんは「うちからタモリさんの家までは、うちから出て真っすぐ行って曲がって、また真っすぐ行って曲がってって感じで歩くと、すぐ着いちゃうわよね」というような事を言っていました。

 これでは、歩いて何分なのか、何メートルぐらいなのかとか、何の情報も伝わりません。

 ちなみに、この徹子さんの説明に対してタモリさんは、「まあ、どんな場所にも、まっすぐ行って曲がるを繰り返せば行けますからね」とツッコんでいました。さすがタモリさんです。