国内最大手のスポーツメーカー、アシックス社長COOに今年3月、三菱商事出身の廣田康人氏が就いた。最大のミッションである業績回復に向けた戦略を聞いた。

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Photo by Takeshi Shigeishi

──2018年12月期第2四半期は減収減益と厳しい業績が続いています。米国の不振が主因ですが、現地でどのような市場変化が起きているのでしょうか。

 米国では近年、アスレチック(運動)とレジャー(余暇・自由な時間)の要素を組み合わせた「アスレジャー」と呼ばれるファッションがトレンドになっています。スポーツを楽しむ人が増えてはいますが、この方たちは必ずしもフルマラソンを走るための、アシックスが得意とする機能性の高い靴を求めているわけではない。このトレンド変化に対応し切れていませんでした。またEコマース(電子商取引)の進展による小売り再編の影響も受けました。

──本社と販売会社の連携不足も指摘されています。

 これまでは商品を作る本社と、売る販売会社に一体感があったとはいえません。そのため売る側のニーズが、作る側に届かない弊害もありました。まずは独立性が高いブランド「オニツカタイガー」を切り出し、企画から販売まで一気通貫でできる体制にします。

 また来年1月には中国本部を設立します。中国ではマラソン大会がこの10年間で50倍に増え、健康への関心が高まっています。現地でスピーディーな意思決定ができる体制を整え、日米欧の三大市場に相当する規模まで中国事業を早く育てたいですね。

──日本市場はどうでしょう。