中国は来週、同国沖合いで東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国と合同軍事演習を実施する。防衛面で長らく米国との結びつきを強めてきた東南アジア諸国を、中国側に取り込む狙いがある。ASEAN諸国は、来週の中国との合同演習に先立ち、8月には机上訓練を実施。これとは別に20日には、中国とマレーシア、タイの海軍が合同演習を実施する。中国と東南アジア諸国はこれまで、南シナ海における中国の軍事拠点化などを巡り関係が緊張していたが、合同演習は関係を改善する機会となる。シンガポールのウン・エンヘン国防相は19日、ASEAN国防相会合で、中国との合同軍事演習により「信頼醸成や相互運用の構築が可能になる」と述べた。来年には、米国との合同軍事演習を行うことでも合意したとしている。
「米国抜き」目指す中国、合同演習でASEANに接近
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