カルロス・ゴーン日産前会長の高額年俸の隠ぺい問題が話題になっているが、ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ元副社長のほうが上回っているといっていいだろう。

 入社に際しての契約金は165億5600万円。報酬などの年俸相当額は15年度80億4200万円、16年度141億7600万円である。付与されていたグループ株式を退職に伴い買い取ってもらっており、その金額は107億4400万円。単純合算すると490億円を超す。

 日本を代表する経営トップの孫正義ソフトバンクグループ社長や豊田章男トヨタ自動車社長の年俸は、ソニーの平井一夫会長や主たる外国人経営陣に比べると必ずしも高額とはいえない。孫社長は16年度1億3900万円、17年度1億3700万円。豊田章男トヨタ自動車社長は3億2200万円、3億8000万円での推移である。ただし、保有する自社株と1株配当金で単純計算すれば、配当総額は孫社長が100億円、豊田社長が10億円。両氏とも自社株配当長者であるため、年俸を抑えているともいえるだろう。

2017年度に年俸1億円以上の
経営陣が誕生した会社は?

 17年度に新たに年俸1億円以上の経営陣が誕生したのは、JXTGHD、第一生命HD、出光興産、コスモエネルギーHD、三菱自動車工業、日本郵船、旭化成、IHIの8社である。なかでも石油業界における1億円プレーヤーの出現が目立つが、出光興産と経営統合する昭和シェル石油にも年俸1億円以上の経営陣が存在しており、18年度以降の動向が気になるところ。

 三菱自動車工業は解任されたカルロス・ゴーン前会長(日産自動車、ルノーを含む3社合計21億4600万円のうち三菱自動車工業から2億2700万円)、それに益子修CEO(1億4100万円)の2人が、同社としては初めての年俸1億円以上の経営陣になったが、18年度は以前のように1億円プレーヤーが不在になる可能性が高くなったといっていいだろう。

 年俸1億円以上の経営陣を含めた役員報酬の平均額が高いのは、武田薬品工業とトヨタ自動車。いずれも平均額は3億円を超す。ちなみに100位圏外ではあるが、売上高が7000億円規模のファナックも社内取締役の平均年俸は3億円超である(17年度3億1240万円)。

 平均年俸2億円台は伊藤忠商事、ソニー、LIXILグループ、日産自動車、野村HDの5社。同1億円台はソフトバンクグループ、三菱商事、キヤノンなどである。リクルートHDは16年度が2億円強、17年度が1億円台である。