テクノロジー業界にとって、2018年はこれ以上悪くなりようがない年だったと言っても過言ではない。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)らフェイスブックの幹部はプライバシー問題やプラットフォームの不正操作をめぐり毎週のように謝罪した。自動運転車はまだ実用化の段階にないことを自ら証明したし、テスラCEOのイーロン・マスク氏はツイッターへの投稿で危うく自滅するところだった。都市にあふれた電動キックボードは破壊行動の対象と化し、高値が続いたテクノロジー株は下げに転じた。2019年はこうした問題が片付き、「テクノロジーは本当に世界の役に立つ」という楽観論が戻ってくる。大きな話題になりながらリリースが遅れていた「ハリー・ポッター」の拡張現実(AR)ゲームで遊べる日がついにやってくるということだ。今年は他にも、第5世代の通信規格(5G)の都市部での運用開始やアップル「iOS」の改良、ディズニーの独自配信サービス開始が予想される。企業にデータ収集慣行を強制的に変更させることも含め、これまでの約束が実行に移される年になるだろう。