「約80」とはどの程度の大きさか。日本銀行によれば、79や38、そして最近では約20も答えに含まれるようだ。2014年10月以来、日銀は年間約80兆円の国債買い入れを言明しており、23日の金融政策決定会合でもこれを繰り返すとみられる。だが今のペースで行けば今年の買い入れは約20兆円となり、昨年の38兆円に続いて80兆円に届かない見通しだ。日銀が約束を軽んじても市場が平静さを失わないことからすると、日本が思い切った金融緩和の実験に取り入れたこの措置も効果が薄れてきたようだ。だがこの文言に対する日銀の執着は、市場が現実よりも認識に揺さぶられる場合があることを示す。当局者らは、日銀が日本経済てこ入れに無関心な証拠だと一部外国人投資家を勘違いさせるシグナルを発するよりは、80兆円と言い続ける方が良いと話す。
日銀の年間80兆円国債買い入れ、実際はいくらか
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