「食事で“がんが治る”という因果関係が成立しないことくらいプロの医者なら重々分かっているはず」(大場医師)。甘い言葉をささやく医者に限ってモラルなどあるはずがなく、その肩書を利用した悪質なビジネスであると非難する。
命の期限を意識せざるを得ない中、手術や抗がん剤の副作用などに耐えなければならないがん治療。大場医師は「食事は生活の中で自ら実践できる大切な営み。何もつらい治療に耐えなくても、これで治るなら……と単純化し、すがってしまうのも無理はない」と、食事療法に心奪われる患者心理にも理解を示す。
下図は、雨後のたけのこのように次々と現れる怪しいがん食事療法を見極めるためのポイントをまとめたものだ。