今回レビューするのは、ASUSから昨年末に発売済みの「ROG Phone」。ゲーミングに特化したPCモニターやマザーボードなどが揃う「ROG」ブランドにおける初めてのスマホだ。ROG Phoneも同じく、ゲームプレイ時の操作の快適さやパフォーマンスの高さを考えてデザインされている。

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 カラーは「ブラック」のみ。ドコモ/ワイモバイル/auのVoLTEに対応し、さらにDSDVにも対応する。ASUS Storeでの価格は11万9500円(税抜以下同)。MVNOの取り扱いは、IIjmio(一括11万9500円)、NifMo(11万5556円)、LinksMate(11万9500円)、exciteモバイル(11万4800円)となっている。

 ROG Phoneを1週間ほど使う機会を得たのだが、筆者は普段スマホでゲームをしないため、あえていつもと同じ使い方を試してみた。本稿では「普段使いのスマホ」としての使い勝手をチェックしていく。参考になれば幸いだ。

未来感のあるデザインが特徴

 まずは本体から。ゲーミングスマホなだけあってサイズは大きく、ロゴが入った背面のデザインが特徴的だ。

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サイズは76.1×158.8×8.3mm、重さは約200g
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ロゴはゲームプレイ時に光る。ロゴの上に指紋センサー

 横幅は76.1mmと広いが、さほど持ちにくさは感じず、ホールド感も悪くない。男性の手ならしっかりと収まるだろう。ただ、片手での操作はやはり厳しい。重量も200gとかなり重めで、持つと見た目どおりの重厚さが感じられた。

 背面は光の当たり具合によって、日本刀のような反射を見せる。黒のカラーリングも非常にソリッドな印象だ。

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本体下部にUSB Type-Cポート(2.0)とイヤホンジャック
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右側に電源ボタンと音量ボタン
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左側上部にSIMカードスロット
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左側中央にUSB Type-C (3.1)と、付属するクーラー用の接続端子

 1つ不安だったのは、カメラ部分がわずかに盛り上がっている点。机に置く際などに傷がついてしまうのではないかと慎重になった。付属のケースを付けて使うことをオススメする。

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専用のケースが付属する。カメラ部分が傷つく心配はない

 画面は6型のAMOLED(有機EL)ディスプレーで、「Gorilla Glass 6」を採用。解像度は2160×1080ドットのフルHD+。

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ゲームをプレイしてみた。コントラストがきれいに表現されている
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5.8型のiPhone XSと並べてみた。画面よりも本体の大きさが際立つ

 ディスプレーも鮮やかだが、サウンドの迫力もかなりのもの。デュアルフロントスピーカーを採用しており、ハイレゾ音源に対応、7.1chバーチャルサラウンドサウンドを提供する。端末の上下両端から音が均等に広がるため、立体感のある音を楽しめた。サウンド面での没入感はかなり高いと感じた。

カメラは基本機能をばっちり搭載
使い勝手も良好!

 1200万画素のメインカメラと800万画素の広角カメラのデュアルレンズを搭載し、F値は1.7。「オート」では、カメラをかざすとシーンを自動で判別してくれる。自分で数値を変えながら撮れる「Pro」モードもある。そもそも画面が大きく見やすいということもあるが、左右のスワイプでモード変更やフィルターの選択ができ、UIは使いやすい印象だ。

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「Pro」「美人エフェクト」などを搭載

 基本は「オート」におまかせでじゅうぶんキレイに撮れる。ただし、シーンによってはやや加工がきつくなることもあった。以下の作例を見ていただきたい。

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実際の空や草木の色は、ここまではっきりしていない
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凡庸な風景で申し訳ないが、日中と比べると、夜景は実際の色味に近く、補正もちょうどよい
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暖色系の照明の下で撮影。実物と同じ色彩が表現できている

 さまざまな被写体で試してみたが、なかでも風景は補正のかかりが若干強いと感じた。ただ、不自然なほどではなく、鮮やかに表現されるので写真の仕上がりには満足できるだろう。

 ちなみに、写真の右下にあるタイムスタンプは、設定からオン/オフを切り替えられる。画面をタップしてシャッターを切れる「タッチシャッター」や、音量ボタンのダブルクリックでカメラを即時に起動できる「インスタントカメラ」機能もある。

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設定から変更できる

 スマホカメラの標準装備と言えるようになった、背景のぼかし機能も搭載している。「ポートレートモード」を適用すると、ぼけを調節しながら撮影できる。ぼけ具合はおおむね自然な仕上がりだ。

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スライダーで調節。撮影後に調節することはできない

 インカメラは800万画素。アウトカメラと同様にポートレートモードでの撮影が可能。また、同時に「美人エフェクト」モードを選択すれば、背景をぼかしつつ、目の大きさや肌の明るさを調節できる。

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写真にこだわりたい人や、SNSをよく使う人にうってつけ

 インカメラ時にシャッターボタンを上にスワイプすると、タイマー撮影ができる。シャッターを切るまで音とともにカウントが始まる。

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複数人で自撮りするときに便利

握って機能を立ち上げる便利機能も

 ゲームプレイに特化したROG Phoneだが、普段使いに便利な機能も備わっている。なかでもよく使用したのが「AirTriggers」。端末の下半分をグッと握ることで特定の機能を呼び出せるというもの。Google Pixel3の「Active Edge」とほぼ同じ機能だ。握ったときの、スマホが認識する強さも調節可能。

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握る時間、ロック時/解除時によって、異なる機能を割り当てられる

 筆者はGoogleアシスタントを割り当てていたが、「OK Google」と呼びかけるよりも握ったほうが速く起動できるので便利だった。

 また、画面をダブルタップしてスリープを解除できる「タッチジェスチャー」も便利。スマホを机に置いたまま起動できるので、いったん持っていたペンを置いて……という手間がない。サイズが大きいため、いちいち手に取るのが面倒な場合もある。作業中に何かを検索したり、メッセージを確認したりするときに助かる機能だ。

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着信時に耳に当てると自動で応答する「もしもし着信応答」など、細かいがあると便利な機能が揃う
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「片手モード」も搭載。ホームボタンをダブルタップして起動できる

パフォーマンスの高さは折り紙つき

 OSはAndroid 8.1、CPUはSnapdragon 845を搭載し、メモリーは8GB、内蔵ストレージは512GBというスペック。

 スマホのパフォーマンスを数値化して評価できる「AnTuTu Benchmark」アプリでベンチマークを計測してみると、「295203」を記録。このスコアは、同じSnapdragon845を搭載するスマホのなかでもかなりの高スコアだ。それもそのはず、ROG Phoneに搭載されているSnapdragon 845は通常動作クロックが2.8GHzだが、2.96GHzとオーバークロックされているのだ。その後も数度計測してみたが、270000以上を常に維持していた。

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最高スコアは「295203」。29万台のスコアを2~3度記録していた

 バッテリーも大容量の4000mAh。バッテリーの劣化を防ぐ「AI充電」もできる。動画視聴時は最大14時間(Wi-Fi通信時)のバッテリー駆動が可能とのことで、実際使っていて電池持ちに不満はなかった。ゲーミングスマホなだけあって、パフォーマンスの高さは申し分ない。

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充電速度を自動で調節する

【まとめ】基本性能は予想以上
長時間使用する人にオススメ

 約1週間使ってみて感じたのは、何といっても電池持ちの良さと、パフォーマンスの高さ。バッテリーは1日中使ってもまだ余裕があるほどで、動作がもたつくことも皆無だった。常に快適に操作できるのは、非常に魅力的だ。カメラに関しても、ポートレートモードや美人エフェクトなど、今のスマホカメラには欠かせない機能を搭載しており、じゅうぶんに楽しめるだろう。

 個人的には、サウンドの良さを推したい。ゲームはもちろん、音楽や動画をさらに楽しめるクオリティーだと感じた。電池持ちの良さと合わせて、エンタメ面の充実がはかれそうだ。

 その他のスペックとしては、防水(IPX4)性能を備え、顔認証・指紋認証に対応する。NFCに対応するが、おサイフケータイ、ワンセグ/フルセグには非対応。

 ゲーミングスマホではあるが、電池持ちや快適な操作性を重要視する人にオススメしたい。また、エンタメを最大限に楽しみたい人も、検討してみてはいかがだろうか。

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付属品のクーラー。ゲームプレイ時に本体を冷却する。USB Type-Cポートとイヤホンジャックがついている
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パッケージの中身