中国の「一人っ子政策」は終わったが、見込まれていたベビーブームは起きていない。中国経済への逆風がまた一つ増えたことになり、その長期成長の可能性を巡る懸念も高まっている。労働人口の減少や人口の急激な高齢化の要因となってきた一人っ子政策は、中国にとって人口の時限爆弾になっているというエコノミストの警告を受け、中国政府指導部は数十年続いた同政策を2016年に廃止した。新たなデータからはその廃止で見込まれていた効果が得られなかったことが分かる。中国国家統計局によると、同国の新生児の数は2018年に1523万人に減少した。これは2017年よりも200万人少なく、2100万人以上という公式予測の中央値を30%下回っている。