次のような状況を想像してみてほしい。労働市場は低迷している。あなたは巨額の住宅ローンの返済を抱えているが、銀行口座の預金は目減りするばかりだ。さて、大枚をはたいて高級スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を買いたいと思うだろうか?これは都市部に住む中国人の多くが今直面している現実だ。過去2年にわたる「影の銀行」の高利回り投資商品に対する取り締まりで、金融リスクはやや低下した。だが一方で、高債務の家計から重要な収益源を奪っている。インフレが金利を上回るペースで加速しているため、銀行の普通預金のリターンは、実質マイナスに陥っているからだ。この問題を解決することは中国消費の安定、およびアップルのような中国の影響を受けやすい企業の先行きにとって、重要な鍵を握る。
中国消費の低迷、真犯人は「家計の敵」国有銀
有料会員限定
あなたにおすすめ