米住宅市場でコンピューター同士の対決が起こりつつある。住宅購入を目指す投資家のアルゴリズムと、売り手のバーチャル画像が互いを出し抜こうとする構図だ。昨今はほぼ全ての住宅探しがオンラインで始まり、現地内覧をせずに契約に至ることも多い。米住宅市場でこれまでになく活発な動きを見せる投資家の間ではとりわけその傾向が強い。ハリウッド映画に使われるようなコンピューター・グラフィックス(CG)技術は、オンラインで住宅を目立たせたい売り手にも手軽に、しかも安く利用できるようになり、不動産広告の画像加工が盛んになっている。売り手はCG技術を使って枯れた芝生を青々と茂らせ、バーチャル家具を配置し、さらには本格的なリフォームまでマウスをクリックするだけで完成させることができる。買い手にとっては、現地内覧に赴いて失望したり、改装費用がかさんだりする危険が潜む。賃貸や転売を目的として物件を探す投資家には特に厄介な問題になりかねない。
モデルルームのCG画像、住宅投資家との攻防
不動産広告にバーチャル家具、アルゴリズムは見抜けるか
有料会員限定
あなたにおすすめ