「レスベラトロールが、他者とのコミュニケーションに関わる脳の部位(扁桃体)に影響を与え、オキシトシンの作用を増強させているとみられる」(矢内隆章・キリンR&D本部ワイン技術研究所博士)のである。
レスベラトロールは、相手の気持ちを推し量る能力を高め、コミュニケーションを円滑にする力を持つようだ。
苦味成分で認知機能改善
ビールも負けてはいない。主役は原料のホップだ。
ホップ由来のビールの苦味成分であるイソα酸が、低下した認知機能を改善することが発表された。
キリンと東京大学がアルツハイマー型認知症モデルのマウスに、イソα酸を7日間摂取させたところ、「イソα酸が脳内の老廃物を除去する“清掃細胞”ミクログリアの機能を活性化し、海馬の活動を高め、認知機能を改善させた」(阿野泰久・キリンR&D本部健康技術研究所研究員)という(下図参照)。