伊藤忠商事退職者が選ぶ「辞めたけどおすすめしたい企業ランキング」3位の伊藤忠商事 Photo:Bloomberg/gettyimages

退職者との関係性を貴重な人的資本と捉え直す動きが広がる中、「辞めたけど周囲におすすめしたい企業」が注目されている。オープンワークは退職者の声から、成長支援・文化・目的意識に秀でた企業を分析・ランキング。人材流動化時代において、退職者に企業が支持される理由について考察する。(ダイヤモンド・ライフ編集部)

「退職者=裏切り者」ではない
広がるアルムナイ採用

 労働力人口の減少や転職の一般化を背景に、企業間における人材獲得競争は一段と激しさを増している。

 かつては「退職者=裏切り者」といった風潮が根強かった日本企業においても、近年では一度退職した社員を再び迎え入れる「アルムナイ採用(退職者の再雇用)」の導入を進める企業が目立つようになってきた。

 企業が退職した元社員と良好な関係を維持するためには、元社員が「この企業で働いて良かった」と感じていることが前提となる。

 そこで、社員・元社員によるクチコミサイト「OpenWork」を運営するオープンワークは、OpenWorkに寄せられた退職者によるネット・プロモーター・スコア(NPS)を分析。退職したにもかかわらず「周囲におすすめしたい」と感じられる企業をランキングした。

 また、おすすめ企業にどのような特徴があるのかを明らかにするべく、社員によるクチコミも紹介する。

OpenWork に投稿された、2020年以降に退職した元社員による会社評価レポート13万6087件を集計。NPS=「あなたはこの企業に就職・転職することを親しい友人や家族にどの程度すすめたいと思いますか?」という質問に0~10段階で回答したスコア。