「日本化」が復活している。欧州の経済成長とインフレの鈍化を受け、ウォール街では欧州が日本化しているとの懸念があらためて浮上している。バンクオブアメリカ・メリルリンチ(BAML)によれば、この認識に基づく取引は現在「世界で最も意見が一致する取引」だ。言うまでもなく、日本は何年も低インフレに手を焼いているうえ、日本株は30年近く前の暴落から回復していない。欧州にはよく似た現象が幾つかある。欧州中央銀行(ECB)と日本銀行はいずれも、長らくゼロ金利やマイナス金利を試してきたが、物価上昇には至っていない。日欧のいずれも、問題の度合いを認識する前に性急に利上げを行った。加えて、日本でも欧州でも高齢化が成長見通しを圧迫している。
欧州の「日本化」懸念再び、投資家に教訓は
成長とインフレ鈍化する欧州、日本の道たどるか
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