外国人観光客に高評価の「ゲストハウスジャパン白馬」は、「発達障害者も自信を持って働ける職場」をコンセプトに作られた宿。自身の息子の発達障害をきっかけに起業したオーナーの石田浩司さんに、発達障害者の特性と、彼らが生き生きと働くための工夫について話を聞いた。
「発達障害者も自信を持って働ける」が
コンセプトのゲストハウス
日本でも有数の雪質を誇るスキー場、白馬。世界各国からスキー、スノーボードを楽しむ人々がやってくる。
この地で日英バイリンガル対応、そして日本人特有のおもてなしサービスが受けて瞬く間に人気を集めている宿が、The Guest House Japanが運営する「ゲストハウスジャパン白馬」だ。宿泊予約サイトBooking.com内の評価も10ポイント満点で9.5と非常に評価が高い。
しかしこの「ゲストハウスジャパン白馬」、実はただのリゾート宿泊施設ではない。実は「発達障害者の方」が自信を持って働けるようにというコンセプトのもとで始められた宿なのだ。
いったいどのような経緯でこのような宿泊施設を運営することになったのだろうか? オーナーの石田浩司さんに聞いてみることにした。
石田さんの息子は「広汎性発達障害」を抱えている。現在12歳、幼稚園に入る頃に診断された。
「人とのコミュニケーション」や「周りの空気を読む力」というものは年齢とともに身についてくるものだ。例えば学校で先生が話している時には話を聞く、映画館などでは静かにするといったところだ。しかし発達障害を持っている人の場合、これらを身に付けていくことにかなり時間がかかってしまう場合があるというのだ。