サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは、同国の石油化学大手サウジ基礎産業公社(SABIC)の過半数株式を691億ドル(約7兆6000億円)で取得することで合意した。複数の関係者が明らかにした。関係者によると、アラムコは合意条件に基づき、サウジ政府系のパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)からSABICの株式70%を買い取る。サウジ当局者はリヤドで27日夜にも計画を発表する可能性があるが、関係者によるとまだ一部の詳細を詰めている段階で、条件が変わる可能性もある。この大筋合意で、サウジの二大企業が1年余りにわたって続けてきた交渉が実を結ぶことになる。ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は自身が進める経済改革の資金を融通するため、2社の提携を促してきた。ここ数年で世界有数のハイテク投資家になったPIFは、この株式売却で多額の資金を手にすることになる。