あらゆるものにとって季節が存在する。とりわけ中国ではそうだ。12日公表された3月の中国輸出は前年同月比14%増と、20%落ち込んだ2月から一転して急回復した。だが、驚くには当たらない。2月に輸出や鉱工業部門の利益が極めて弱含んでいた点は広く指摘されており、輸出の大幅な持ち直しは想定内だ。しかしながら、すべてのデータは、昨年の旧正月(春節)が2月16日と、ここ10年で2番目に遅い日程となったことで、大きく歪められている。2018年の旧正月のタイミングは、つまり昨年2月が強く、3月は弱いということになる。「亥(イノシシ)」年の2019年は、その逆を見込んで当然だが、あまり深読みすべきではない。幸運にも、実態を把握するいくつかヒントがある。これらは、持ち直しの初期段階にあるものの、回復はぜい弱でしっかりと定着していないということを裏付けている。