中国の華為技術(ファーウェイ)と小米科技(シャオミ)は携帯電話の世界的ブランドに成長した。だが中国には、世界有数の携帯電話メーカーに成長したが、あまり知られていない3社目が存在する。その企業の話を投資家は今後多く耳にすることになるだろう。深圳に拠点を置く伝音控股(トランシオン・ホールディングス)は、上海証券取引所がナスダックの中国版を目指し、近く立ち上げるハイテク株主体の新市場「科創板」に上場する企業の第1グループに入る。今ではアフリカで販売される携帯電話のほぼ2台に1台が、トランシオンの「テクノ」「アイテル」「インフィニクス」ブランドの端末だ。2013年設立の同社は、豪華なスマートフォンの販売によって12億の人口を擁するアフリカで圧倒的な地位を築いたわけではない。主力は10ドル(約1100円)からと低価格のフィーチャーフォン(ガラケー)だ。トランシオンは昨年1億3300万台を販売したが、うち7割がフィーチャーフォンだった。