多くの従来型メディア企業にとって米ネットフリックスのような動画配信大手は従来型事業の存在を脅かすもの、死に神のように映っている。ところが、米ケーブルテレビ(CATV)大手コムキャストが置かれている状況はより複雑だ。消費者の「コードカット」によってCATV契約者が減っている一方で、エンターテインメントを存分に楽しむには高速接続が不可欠なため、インターネット契約者は増えている。言い換えると、死に神は意外な贈り物を携えてやって来たのだ。こうした状況はコムキャストの第1四半期決算からも見て取れる。同社は25日、1株当たり利益が昨年同期の66セントから77セントに増加したことを報告した。市場予想は68セントだった。売上高は昨年に英有料テレビ大手スカイを買収したこともあり、18%増の268億6000万ドルとなった。高速インターネット関連の収入が10%増加したのも大きかった。同社によると新規契約者は37万5000人に上ったという。