――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  ドナルド・トランプ米大統領は過去2年、同盟国も敵対国も差別なく貿易の「悪役」として扱ってきたが、先週になって態度を変えた。  トランプ氏は、中国が改革の約束を後退させたとして、対中関税を大幅に引き上げるとともに、米企業が華為技術(ファーウェイ)と取引するのを禁じた。一方で、カナダ・メキシコ産の鉄鋼・アルミニウム関税を解除し、欧州連合(EU)および日本への自動車関税に関する判断を半年間先送りした。米国、欧州、日本の通商当局者は今週会合を開き、連携して中国の補助金政策を制限する方策を協議する予定だ。